普段、DAT (Digital Audio Tape)使ってる人なんかいないと思いますが、
DATの裏話も結構あるんですね。これが。
デッキとテープの相性とか、デジタルオーディオ・インタフェースとの相性とか
ワードクロックの整合性の問題とかいろいろあります。デジタルだから、
どのメーカーのデッキでもテープでも音が同じだろうというわけではないのです。
例えば某P社のデッキで録音したテープを某T社のデッキで再生するとデジタル
ノイズ出まくりで使い物にならないとか。これからリミックスを本格的
に始めようと思ってる人はDATは必需品です。上に挙げた問題を避けるためにも
このデッキとテープを使えば大丈夫じゃないかなという物を紹介します。
デッキはSONYの物を買えば、まあ問題はあまりないはずです。経験的に
いままで一番問題を起こしてないです。特に携帯用のTCD-D7とかは、ほぼ
どんなメーカーのテープでもデジタルノイズなしに再生します。(あくまで
経験的にですので、絶対ではありません。)おそらく、持ち運びを考えて
いるので、ヘッド周りがしっかり作られているのでしょう。もしDATが欲しい
けど、持ち運びがしたいというのであればSONYのTCDシリーズをお勧めします。
また、テープもSONYのを使えば問題ないと思います。あとKAO(あの石鹸の花王)
のDATも、とても良かったのですが、今年の3月の情報部門撤退でDATも生産中止
となってしまいました。 New Generation ではKAOのKX-PROシリーズを愛用してた
のに……

左がKAO KX-PRO、真ん中と右がSONYのPDPシリーズです

一般小売店ではあまり置いてませんが、AMPEXやHHBなどもいいですね。
順番は 1.KAO 2.SONY 3.AMPEX 4.HHB って感じです。
ここで紹介したのはプロ仕様なので、値段もそれなりに高いです。

次にMDですが、DATに比べて使っている人が多いと思います。MDも発売当時
に比べてずいぶん音が良くなりました。音声圧縮技術の進歩でしょう。
MDではATRACという音声圧縮を使ってますが、これは簡単に説明しますと
「人間の耳には聞こえないだろう音」と「聞こえなくてもいい音」を間引いて
元データの約5分の1まで圧縮しています。だから、元の音とは違います。
それでも内部処理のビット数を上げたりして、音が良くなってきてます。
「音」のチェックにはMDは使いません。面倒でもDATでチェックします。
曲の流れや構成などのチェックのときだけはMDを使うこともありますが。
実はMDにもデッキとディスクの相性が少なからずありました。今は改善
されましたが、相性が悪いと「音とび」などが発生します。昔はこれで
よく悩まされました。MDもプロ仕様のものが存在します。
値段も4〜5倍と高めですが信頼性は抜群ですね。
プロ仕様と民生用の大きな違いはこの信頼性と値段(^^;ではないでしょうか。
ということで、MDのデッキもディスクもSONYのものをおすすめします。
こうやって見てみると録音機材メディアはSONYのものを買っておけば取り敢えずは
安心ということですね。それもそのはずです。SONYでは放送機器を始め、世界中の
ほとんどのスタジオにある48トラックマルチを作ってるんですからね〜。
とにかくマルチだけじゃなく他の定番スタジオ機材もSONYのものが多いし。

洗濯機2個分位の大きさ!これがないスタジオは一流のスタジオじゃないとまで
いわれる定番。値段もスゴイけど。
という結論。